大都会の東京の一部である島、伊豆大島のなかのある小さな集落に伝わる話、「日忌様(ひいみさま)伝説」を知っていますか?
とある村では毎年1月24日に行う行事のことなのですが、この日の夜は家で静かに過し、決して海は見ないようにするということです。
なぜ、夜になると村人は家にこもってしまうのでしょうか?
それは、霊の災いから逃れるために朝まで家にこもるということなのです。
そこで、こちらでは、「日忌様(ひいみさま)伝説」について、
●「日忌様(ひいみさま)伝説」とは
●「日忌様(ひいみさま)伝説」の場所
●波治加麻神社(はじかまじんじゃ)
を調査していきます!
また、この記事の後半では「日忌様(ひいみさま)伝説」についての動画を掲載しております!
ぜひ合わせてチェックしてみてください!
「日忌様(ひいみさま)伝説」とは
「日忌様(ひいみさま)伝説」とは、伊豆大島の東側にある泉津地区の波治加麻神社の伝承で、現在でも厳粛に語り継がれ守られているものです。
昔この集落であった話で、この地域にいた悪代官が我慢ならない悪行をしたためにおきました。我慢の限界を超えた25人の若者達が結託して、悪代官を殺めてしまったのです。
それから若者達は、氏神様である波治加麻神社(はじかまじんじゃ)の境内にあった杉の木で舟を作り島から出ていきました。
その後、利島、新島、神津島に辿り着いたのですが、どの島もとばっちりで自分たちも罰せられてしまうことを恐れ若者達を受け入れませんでした。
かわいそうな若者達は海をさまよい、そのまま行方がわからなくなってしまいました。
その若者達の魂が、毎年1月24日の夜に故郷の波治加麻神社(はじかまじんじゃ)に帰ってくるという伝説です。
村人たちは1月24日の夜に家の神棚にお供えをして、朝まで海を見ないで静かに過ごします。
家の四隅にはトベラとノビルを備えます。海から拾ってきた小石も数個備えて海水で清めます。
神棚には、半紙を敷いてお餅を25個とトベラとノビルをお供えします。
昔はお餅がネズミに食べられてしまうので徹夜したといいます。下げたお餅はお守りにして残りは食べます。
この日の夜は一切外出してはいけない、海を見てはいけない、大声を出して騒いではいけないとして早く寝てしまう方が多いようです。
上陸を拒んだとされる新島や神津島でも似たような伝承があり、夕方以降は家で静かに過ごすという風習があるそうです。
令和になった今年もこの風習は受け継がれています。
「日忌様(ひいみさま)伝説」の場所
波治加麻神社(はじかまじんじゃ)の鳥居から左に200mほど進むと、木の根元に2つの日忌様をお祀りした祠があります。
お参りするのは、この祠かと思いますが地元の方や神社の崇敬者に許可を得てからのほうが良いかもしれません。
遊びや面白半分での参拝はやめたほうが良いと思います。
波治加麻神社(はじかまじんじゃ)
波治加麻神社(はじかまじんじゃ)への行き方
波治加麻神社は泉津集落から大島一周道路に沿って都立大島公園方面へ進み、バス停「椿トンネル」から徒歩で10分くらい進んださきにあります。
波治加麻神社の文字が入った看板が目印で、ゆるい坂道を進むと神社の鳥居が見えます。
まとめ
さて、ここまで「日忌様(ひいみさま)伝説」について調べてみました。
●「日忌様(ひいみさま)伝説」とは
●「日忌様(ひいみさま)伝説」の場所
●波治加麻神社(はじかまじんじゃ)
観光とバカンスのイメージの伊豆大島に切なくて悲しい一面を見ました。
これからも消えないで永く地元の方に大事に語り継いでもらいたいと思います。